現在行っている建築工事の現場です。
場所は、奈良町。元興寺のすぐ裏です。
建物は大正から存在する、奈良町を象徴するような住宅です。
でも、老朽化や若い方が戻ってこないという現状もふまえて、クライアントは立て替えを望みました。
そして立て替え。
現在はリフォームやリノベーションという手法で、、既存の建物にあたらな価値を見いだそうとする
動きが多い中、完全逆流な方法です。
僕が最近考えるのは、リノベーションという方法以外で、どういう価値観をその場所に与えることができるか。
表象的に、町並みに同化させることが、このエリアにとってのよい方法とは思えないんですよね。
ここにある記憶、記録、歴史、思い出、空気、香り、いろんな要素を残すのであれば、必ずしも町並みに合う必要はないと思う。
重要なのはどういう方法で人にそれを感じてもらうか。そして、表層的に変化しても昔あったもののオマージュで
あるということ。多くの人にそれを知ってもらい、何かのモデルになるようなことをやっていきたいと
考えます。